「南極越冬記」西堀栄三郎
私の好きな一冊です。
初版は私の生まれる二年前の1958年となっています。
手元のこれは2002年36刷です。
中学で手にしてから二冊目の同じ新書本です。
その頃南極大陸に漠然とした憧れがありました。
そして南極点到達を目指したアムンゼンの伝記を読み、子供の頃真冬の夜に窓を開け放ち眠り両親を驚かせたくだりで、はたと膝を叩きました。
私もその頃、年中窓を10センチほど開けていたのです。(二階の自室がネコの出入り口になっていただけなのですが… 。)
いけるんじゃないか、と。
その同時期に豊橋の精文館書店で手にした新書本がこれでした。
第一次南極越冬隊隊長の西堀栄三郎はその時54歳でした。
現代の54歳ではありませんよ。
羨ましいほどの活力と探究心をお持ちでした。
極寒での作業や研究、今の越冬などは様変わりしてるのでしょう。
でも、この書の中では海と氷と雪だけの大自然の中に遠慮しながら最低限の中で快適さを生み出しながら調和して生きているように読み取れました。
そんなストイックな生活を今でも機会があればやってみたいです。
私を勘違いさせたネコを電気アンカ代わりに連れて、ウイスキーを一本(じゃ足らないですね。)カバンに詰めてこの「南極越冬記」も忘れずに… 。
みなさん、そろそろ冬眠の準備は出来ましたか?
昭和基地の自室での西堀栄三郎隊長