さらば高英堂書店
私の知る書店がまたひとつ無くなりました。
豊橋市松葉公園の近くにある高英堂書店です。
小学館の小学一年生から六年生まで、学研の科学(学習より付録が楽しかった。)、週間の漫画雑誌。
こちらの店主が毎週、毎月スーパーカブで配達してくれました。
兄と待ち遠しくしてたものです。
たまに豊橋の街中まで出ると、高英堂まで連れて行ってもらいました。
私だけのイメージなのかも知れませんが、個人の書店はどこもなぜが薄暗く、ホコリ臭く、本ばかりありました。(当たり前ですが、)
何かが出てきそうで、そんな雰囲気が好きでした。
大型書店の品揃えも嫌いじゃないですが、子供の私にも想像の出来る本の並べ方は魅力的ではありませんでした。狭い空間に店の思いでぎっしり本が詰め込まれています。
大型書店では決して手を伸ばすことなど出来ない本まで立ち読み出来るのです。
横目で追うとレジの店主は知らぬ顔です。
ドキドキしながら書店にいました。
きっとわかっていたんでしょう。
優しく私の男としての成長を見守ってくれたのだと思います。
焼鳥屋に生まれ変わったようです。
まさか一杯やりながら新刊書を探せるイカした書店にリボーンなんて事はないでしょうね。
立ち読みで人の成長を応援してくれる街の本屋がまた無くなりました。
無くなって欲しくないもの、街の書店、そして喫茶店です。