蓑虫って見たことありますか?
実家のある愛知県豊川市に帰ってました。
梅が実をつけ色づく季節でした。
しげしげと眺めていると蓑虫を見つけました。
たぶん40年ぶりくらいの対面だと思います。
決して美しいものではありません。
が、とにかく子供のころは興味本位、その頃はいじくり回しました。
時々ぶら下がる先から頭を出すこのミノガの幼虫を、当時学習研究社が出版してた『科学』っていう小学生向けの雑誌のやってみようコーナーみたいのに出ていたように、細かく切った色紙の中に放り込み、カラフルな蓑虫に変身させたことがあります。
でもさすがに子供の私にでも食い物が無ければ生きて行けんなと気付き、そのカラフルな蓑虫をまた木に戻しました。
知らない人が見たら驚いたに違いありません。
俳句の秋の季語にもある蓑虫ですが、羽化して成虫になっても決して人間の目には美しくはありません。
そしてもちろん害虫です。
風流さにも欠ける生き物と思っていたのですが、今日久しぶりに出会った蓑虫はまだ子供です。
その小さな身体になりふり構わず葉や小枝をまとい必死に生きているように思えました。
意味の無い生ってのはたぶん無いのでしょう。
次はいつ出会えるか分からない蓑虫にしばしの別れを告げて母の待つグループホームへ向かいました。