スタンディングみや(でした。)

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ぶり返す暑さ

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やはり『暑さ寒さも彼岸まで』は死語となっていました。

今日は暑い一日を、額に汗をする仲間と仕事しました。

仕事が終わっての一杯は格別です。

 

さて今回も俳句サイトで採用の私の作文です。

季題は『踊』、俳句は並でした。

 

盆踊りは汗をかく。

ベタついた肌の気持ち悪さばかりを記憶に残すのは私だけであろうか。

五感で残るのはきらびやかな舞台の装飾の美しさや夜の自由を約束される心浮き立つお囃子の音色ではない。

気持ち悪く思う皮膚の感覚だけなのである。

すれ違いにあたる汗ばんだ腕など最低である。

私はその熟れた暑さから逃れたかったのだろうか。

的屋のアニキと友達になったことがある。

人の溢れかえるこちらの世界とは別世界な的屋の2人席。

「お前、こっちに来てみろよ。」と言われて素直に中に入っていった。

大勢の人が往来する中、丸椅子に座り金魚の泳ぐ桶を前にするのは気持ちの良いものであった。

それからは母の夜勤の日の出店場所を聞き、足を運び横に座らせてもらった。

アニキだったのである。

あんなアニキに憧れがあったのだ。

でも別れの時は突然やって来た。

ある晩私の目の前に母が立っていたのである。

近所のおばさんの母への密告であった。拉致され家で叱られた。

何も悪い事した覚えがないと思っていた。しかし、母の涙を見てしまい、アニキとは決別した。

あの裸電球の熱とともに思い出されるある夏の思い出である。