スタンディングみや(でした。)

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松葉ガニの思い出

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松葉ガニ漁が解禁され、日本海まで一泊でカニを食べに行くと言う知人の豪気な話を聞き、思い出しました。

 

今回も以前お世話になっていたゼネコンでの話です。

時は昭和の世、最後の年だったと思います。

京都営業所の営業部長井野さんに公私ともに世話になっていました。

井野さんは単身赴任、ちょうどこの時期に奥さんが来洛されました。

そして一泊で峰山にあった和久傳(高台寺の料亭和久傳の源です。)まで連れて行ってもらったのです。

井野さんと同じくらい人の良い奥さんは京都駅で山陰線に乗り込むや否や、プルトップを開けた缶ビールを私に手渡しし、魔法のカバンから次から次へとツマミや菓子の乾き物を取り出し封開けます。

貧乏性の私は勿体ないと思いどんどん出てくる乾き物を平らげ、ビールも酒も飲み干して魔法のカバンが空になる頃にやっと日本海が見えてきました。

車中で完全に出来上がった私にはそのまま 突入した和久傳のカニづくしはカニ地獄と化していました。

コース料理が用意されていたのです。

ですから決して井野さんの奥さんの作戦なんかじゃなかったのです。

30を過ぎたばかりの頑強で強靭な私の胃袋を完全に降参させたのです。

そのあとのスナックにもついて行けず、白旗を上げコソコソと自室に退散しました。

たぶんとても美味しい松葉ガニだったに違いありません。

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まるで扶養家族のように世話になっていた井野さんとも私が大阪支店に転勤になりだんだん疎遠になっていきました。

その後、気にはなってるんですがどうなされているか確認したことがありません。

不義理な私です。

あちらこちで不義理を積み重ね、不義理の地層の上に生活してるような後ろめたさがずっとありました。

しかし、私も人が良いと言われる事があります。

考えれぼ私も見返りなど求めたことはありませんでした。

井野さんも奥さんもそんな方でした。

皆が少しだけ人のことを思いやり、そしてそれを誰かに返す。

そんなキャッチボールが続けば、広がればもっと住みやす世の中になることと思います。

井野さんからいただいた温かい気持ちはこれから誰かに返していきます。

井野さん、心から感謝します。

 

 * 冒頭の写真は松葉ガニとは一切関係ありません。

念のために。