東京から見た富士山(3/20投稿)
温かい空気の中、電車で移動中。
窓が開けられているが、今日は誰も手をかけようとしない。
この気温で不思議だが暖房が入っている。
以前と違うJRには我々の知らぬなか、厳しい掟があるのかも知れない。
二十年ほど前の大阪環状線は夏場、暑がりのこの私でも「おかしいんじゃないか」と思えるほど冷房が効いていた。
先頭車両で運転手に暑いから温度を下げてくれ、とジェスチャーですると冷房を強めてくれた。
わがままな乗車客であるが、満員電車内の暑さと臭さはたまらなかった。
そんな融通は効かない管理された会社に変わっていることと思う。
車内にはダウン姿もいれば半袖Tシャツもいる。
しばらくは何を着ればよいのか悩む時期でもある。
合気道の話に変わるが、今の稽古場は鉄筋コンクリートにある冷暖房完備のスタジオである。
暑さ寒さ知らずである。
大学での稽古は学生会館の六階、天然冷暖房が完備されていた。
自然とともに稽古をしていたのである。
肌で季節を感じていた。
洗わぬ汗臭い道着は先輩に怒られ、夏はカビが生え、冬は袖を通す冷たさが思わず身を縮めた。
自然な空気を感じさせる稽古はいつも私たちに緊張感を与えたのかもしれない。
ケガは少なかったように思う。
暑さの中での稽古のあとはかけるだけの汗を流し、心地よく安い居酒屋に足を運ばせた。
寒さの中での稽古のあとはその寒さを忘れさせ、帰ることを忘れたいかのように自主稽古が続いた。
そしてそのあと、部室で酒を飲み皆でコタツに足を突っ込み雑魚寝した。
朝早く目が覚めて階下のトイレで用を足す。
そして臭うが温かな布団に戻る途中六階から遠くに見えた小さな富士山を今でも憶えている。
寒さの遠のくこの季節、時々思い出す練馬の江古田から見た富士の姿である。
稽古の夜
これから稽古である。
まだまだコロナ禍は続くのであろうが、何も無かったかのような日常がある。
皆がマスクをしているかどうかの違いだけのような気がする。
でも、水面下では苦しみ助けを求めている人がたくさんいるんだと思う。
それも考えてみればコロナ禍関係無くそんな人はたくさんいただろう。
てなことを考え出したらキリは無い。
とりあえずこの心地良い夜を楽しみブラブラ帰ろうと思う。
もちろん稽古が終わってからであるが、、