日曜日の夕方、子どもの頃。
早い時間の夕餉はいつも憂鬱だった。
それを無理矢理忘れるために6時半から始まる『サザエさん』そして午後9時の『日曜洋画劇場』までを何かに憑かれたように見入っていた。
もちろん宿題などしていない。
淀川長治が映画の最後の解説をして「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。」との終わりとともにエンディングの曲 『 So In Love 』が流れる。
午後11時、ため息とともに宿題を始める。
月曜はいつも寝不足での登校だった。
そんなルーチンは関係無くなった今もパブロフの犬のごとく日曜日のこの時間は楽しくない。
意味も無くため息が一つ出た。