万年筆
多くの男性は文房具が好きです。
私は筆記具の収集癖があるようで子供の頃から気になる筆記具は手元に残してきました。
中学時代、父にもらった万年筆を使い出してからはずっと万年筆でした。
葉書手紙を書くことが人より多いかも知れません。
メールよりも好きです。
この万年筆は大学時代から使い出しお気に入りの一本です。
使い易く、生産中止となってからずっと同じモノを探してました。
そして25年くらい前に粉浜商店街の文房具屋で見つけた事があります。
当時いたゼネコンの社宅が近所にありました。
息子を自転車に乗せての散歩中、ふらりと立ち寄った古い文房具で見つけました。
おばあちゃんに「もう長く誰も買ってくれないからいくらでもいいよ。」と散歩中の手持ちで譲ってもらいました。
定価の2割くらいの値段でした。
その日は驚き、嬉しく帰ったのですがだんだん罪悪感が湧き上がってきました。
翌週は仕事で行けず、翌々週一万円札をポケットに一人で自転車を走らせました。
でも店は閉まっていました。
住吉大社で時間を潰し、夕方行きましたがまだ閉まってます。
なんだか気になり、隣の八百屋の親父に尋ねると「先週亡くなったよ。」との返事。
…… 、一瞬固まりました。
でも使われるのが一番です。
それからせっせと手紙を書きました。
今は世話になった建築屋の先輩に大事に使ってもらっています。
万年筆、ボールペンが引き出しに何本かありますが、どれにも思い出があります。
時期が来たら断捨離で悩みの種になることと思います。