朝からパスタ
時々、朝から◯◯が食べたくて目が覚める。
久しぶりによく寝た今朝はパスタだった。
布団の中で子供のころ観た日曜日夜のアニメ『母を探して三千里』を思い出した。
初回だったと思う。
その日、やっと帰って来る母を待つマルコ少年は猿のアメディオと会話しながら港の見える窓をのぞきながら朝食の用意をする。
朝食の用意といってもパスタを茹で、粉チーズをかけるだけだ。
そんな質素な食事だが、久しぶりに会える母の話で食卓は朝日の明るさばかりではなかった。
しかし母は船には乗っておらず、そこからマルコ少年の苦難の旅が始まる。
といった感じの物語だったと思う。
そんな事を考えながら私の朝めしの仕度は始まる。
粉チーズだけでもよかったが、冷蔵庫にピーマンを見つけてナポリタンにした。
ピーマンを刻みながら、『母を探して三千里』はカルピス一社で提供してたなぁ。
時代は変わったもんだ。
『贅沢は敵だ』の時代を生きて来た母の作るカルピスは薄かった。貰い物なのに薄かった。
ペットボトルなど登場していなかった。
ましてやお茶をペットボトルで持ち歩き、日本でも水を買う時代が来るなんて私には想像も出来なかった。
この先どうなっていくんだろう。
この辺でナポリタンは出来上がってしまう。
いつも考えの途中でおしまいである。
もう少し考えたら、次のこと、先のことにつながっていくのだが…
この先はいつか私の記憶の引き出しから取り出されて先につながっていくかも知れない。
それまで熟成させておこう。
そろそろ出かける時間である。