スタンディングみや(でした。)

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今年最後の粕汁

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美味しい白味噌を頂戴した。

冷蔵庫で出番を待ちわびていた酒粕を引っ張り出し今季最後となるであろう粕汁を作った。

 

『食べもの』、食材や料理には旬がある。

その時リーズナブルに一番美味しく食べることが出来るのが旬であろう。

今冬は例年より粕を買わなかったように思う。

 

これだけ暖かな冬では粕も例年ほど売れなかったことであろう。

 

以前勤めていたゼネコン時代、営業先の某飲料メーカーの担当者から夏場の気温の1℃差でジュースの売り上げが十万本の単位で変わると聞いたことがある。

粕汁を作りながら一人そのことが腑に落ちていた。

 

気候変動や天災、アクシデントでモノが売れなかったり売れ過ぎたりする。

長い時間で見ればそれらは誤差の中で収まるのかも知れない。

しかしその都度当事者たちは右往左往しなければならない。

 

『日照りの時は涙を流し

寒さの夏はオロオロ歩き』

 

宮澤賢治の『アメニモマケズ』を思い出す。

 

出来ればこんな思いば誰もがしたくないであろう。

可もなく不可もなく普通が一番いい。

ストレスの無い状態が長く続いて欲しい。

 

しかし、昨今の気候であれ、環境であれ天に向かって吐き続けた唾が降って落ちてきているように思えてならない。

 

誰が悪いとは言わないが普通に真面目に生きてきた人達も古人が吐き続けてきた唾によって出来上がった安泰な世界での安穏な生活を享受している。

それでも今振り落ちる唾を受け止めていかなければならないのはなんともやるせない気がする。

せめて次世代の子や孫達のいわれない負担やストレスは減らしてやらなければならない。

 

何が出来るのか分からないがそれが私たちの使命だと思う。

 

てな事を考えているうちに今年最後の粕汁は出来上がった。