目で物を言うネコ
わが家の2匹のネコは同じ母親から生まれていますが、まったく性格が違います。
父親が違うのがよくわかります。
茶トラ白のトラは普段はおっとりしてます。
しかし今の家猫になる前の愛知の実家での半野良状態では、よくケンカをして傷だらけで帰って来ました。
いまは7キロほどの体重が10キロもあり、それでいて身軽で2メートルある門柱の上から地上のカラスに飛びかかっていったのを目撃したことがあります。
鳩もモグラも捕まえて意気揚々と帰って来た生来のハンターです。
一方三毛猫のマダラはいつもうるさい三毛猫です。
なんでも食べるトラに対してキャットフードにうるさい好みがあります。
年寄り猫用のキャットフードを出すと皿の中身を一瞥して去って行きます。
それでいて朝から好みのエサが無い、と鳴き続けます。
そして掃除機から逃げ回る臆病ネコです。
早起きの私が2匹のための朝の水替えと新しいエサやりの係です。トラは黙って座ってますがマダラは鳴き続けます。
エサをやってあとはリビングで一人と二匹はお互い空気になります。
そこから私の時間となります。
私は二階との間を行き来するのですが、時々トラが待ち構えています。
甘えてきているようなんですが、いつも私が仕事で心が折れてしまった時なんかに待ち構えています。
タイミングがいいな、と思います。
人の心がわかるんじゃないかとさえ思えます。
柱に自分の匂いをすり付け、ついでに自分の脂も付けています。
そのうち柱は黒光りすることでしょう。
エサの皿の前で見つめられれば腹が減ったんだと分かります。
しかし、階段の途中でこちらを見つめるトラの気持ちは分かりません。
本当に私の気持ちを分かって心配してくれているのかも知れません。
父が死んで七年、愛知から連れてきて同じ空間にいるだけですが、言葉も通じないのですが、家族のような存在です。
家内がよく言うようにトラは私たちのことを大きなネコと思っているのかも知れません。
人間同士でもそんな思いやりは少なくなり、自分のことばかりしか言わないヤツが増えてきた中そんな目でトラが私を見ていてくれるのならば私は本当に救われます。