かす汁な夜
寒い一日でした。
午前中に自宅に帰り一時間ほど横になり、愛猫『トラ』を近所の獣医さんのところへ連れて行きました。
そろそろ最後の心積りをする時期がやってきたようです。
抗うことの出来ない生きるもの全てにやって来る運命です。
やはりこの悲しさ、寂しさは『トラ』を愛していたということでしょう。
看病する家内を見ていると私まで辛くなります。
しゃべることのないトラは身を持っていろいろなことを私たちに教えて遠くに行ってしまうのでしょう。
午後は少しの間、外で用事を済ませて夕方まで家でパソコンに向かいました。
久しぶりに台湾の母、黄絢絢さんから電話がありました。
90歳を過ぎる黄さんは元気です。
来年の東京オリンピックに甥と一緒に来るかも知れないとのことでした。
いつもタイミングよく、しんどい時に連絡をくれます。
そんなことを以前話しすると『以心伝心よ』と笑って言われた事がありました。
第二次大戦後、お母さんと共に苦労をして弟たちに教育の場を与えてそのあとはお母さんの介護を百歳過ぎて亡くなるまで続け生涯シングルを通した方です。
ただただ人のためだけに私の想像もつかない苦労をされてきた方です。
一言一言の重みを感じ電話を切りました。
そのあといろんな意味でリセットのためかす汁を作りました。
料理する時間は何も考えずに過ごすことも一つの事を真剣に考え過ごすことも出来ます。
今日は何も考えず頭を休めることにしました。
多めの粕で酔った気分になり、何も考えず今晩は寝ることにします。