百草丸の効用
大阪のドラッグストアにも置いているこの『百草丸』に最近またお世話になっている。
亡父が長野県出身ということもあって子供の頃から見慣れた、飲み慣れた胃薬である。
生薬が中心のこの『百草丸』のセンブリの苦さが子供の頃は嫌だったのだが、今はそれを気に入っている。
薬など滅多に飲まないのだが父母にこの百草丸は時々飲まされた記憶が残っている。
カラダが丈夫な子供だったが、時々腹痛くらいは起こしたような気がする。
母のことがあって一人で愛知にいる間、近くの薬局で買ってそばに置いていた。
胃の具合が悪いような悪くないような落ち着かず、どうもストレスが胃にきているようであった。
不思議なもので手元にあると思うだけで痛みは治まった。
口には入れていないのだがこれもフラシーボ効果と言えるのだろうか。
出来れば薬の常用などはしたくはない。
でも、この百草丸ならば許されるということにしておきたい。
何となく昭和レトロの雰囲気を持つこの百草丸の小さな瓶を自分の部屋に置いておこうと思う。
日常のルーチンと違うやらねばならない事がまだ沢山あり、来月は引越しもある。
胃に来る具合の悪さはこれで乗り越えよう。
そして良い意味の昭和を今の部屋から次の部屋に連れて行きたい。
口厳しい家内にはたぶん私の持ち物『すべてが昭和よ!』と言われそうだが私だけにしか分からない昭和レトロの『百草丸』を大切にしたい。