一日遅れの七夕
一昨日の7月8日、自宅へ帰る途中近鉄百貨店に寄って求めた仙太郎の『くず桜』と『あんころ』である。
渋い煎茶やコーヒーと共にいただく季節の和菓子が美味いと感じるようになってきた。
本来ならば7月7日の七夕の夕餉のあとに家内と一緒にいただく予定であったが7日日曜日はいろんな事があって近鉄百貨店に寄らずに帰ってしまった。
一日遅れの七夕だったのである。
私の我儘で日頃苦労をかけている家内への労いの気持ちを表現できる年に一度の機会である。
一日遅れで勘弁してもらった。
以前ならば口にすることもなかった甘味であるが、くずの触感と自然の甘さがなんとも美味く思えた。
これも年齢なのかと思ったが、何でもかんでも年齢のせいにしてはいけないであろう。
たぶん以前から嫌いではなかったのであろう。
自分で自分に変なイメージを作ってしまっていたのかも知れない。
酒呑みが甘いものを口にするなんて以ての外、ってのを頭の中に既成していたんだと思う。
そして、まんじゅうを食べながら酒を飲むなんてのも信じられなかったが、それも真実であることがわかった。
家内に内緒でカップに注いだのは冷たい辛口の冷酒であった。
お互いの甘すぎない甘さが引き立てあい美味い日本酒と素朴な餡子の味を感じたのである。
自分のやること全てを肯定しがちになる年齢に突入しているが、いつまでも柔軟な思考を持ち、健康な脳と心を持てるよう自身を鍛えていきたいものである。