今日は何の日
朝はラジオでNHKの放送を流している事が多い、その時の時間が掴めて天気、ニュースも確認出来るから重宝だと思って流している。
でも聞き流していることが多いかも知れない。
でも今朝は私の耳に止まった。
『今日は何の日』というコーナーで1956年昭和31年の今日、最後のシベリア抑留者が舞鶴港に降り立った日であると言った。
舞鶴には仕事で何度も行ったことがあった。
舞鶴港がそういう場所だということも知っていた。
でも一度も立ち寄ることは無かった。
私の生まれるたった四年前のこの事を知らなかった。
私が生まれたほんの四年前まで戦争が終わらない人達がいてその家族がいたのだ。
軽い衝撃を受け、自分の無知と不勉強さが恥ずかしかった。
他界されたが建設業界にいた頃ずっと世話になっていた社長も十年間シベリアに居たと言ったのを一度だけ聞いたことがある。後にも先にも一番きりだった。
ロシア人を『ろすけ』と言っていた。
『露助』、蔑称なんだろうと思った。
上品な分別あるその社長の口からたった一度だけ聞いた。
それだけですべてがわかるような気がした。
このシベリア鉄道の建設なんかを手伝わさせられたのかも知れない。
亡くなった社長は複雑な思いで耳にしたかも知れない。
人間は同じ事を繰り返す。
所詮人間は人間なんだという事だろう。
強い枠組みのもとには従い、タガを外してしまえば勘違いをする。
それはすべて自身で判断できる事なのに平気で何かや誰かのせいに出来る。
だから自身への戒めのためにこんな事実は語り継いでいかなければならないのだろう。
今度舞鶴に行く時は必ず舞鶴港と引揚記念館に寄ってみたいと思う。