餃子な夜
久しぶりに餃子を包んだ。
何度も言うがこの世で一番美味い食べ物だと思っている。
隕石が飛んで来て明日が地球最後の日だとしたら中華屋で餃子を食べてビールを飲んでいるだろうと思う。
そんな時に街の中華屋が開いているかどうかは分からないが。
とにかくそれくらい餃子が好きである。
餃子とビールってのは、私にとっては昭和に対する郷愁なのかも知れない。
モノはなくとも幸せだった。
情報は溢れていなかったが夢はたくさんあった。
その頃を思い出すために餃子に向かい走るのかも知れない。
ニンニクがある、ニラがある、脂身の多い豚挽きがある。
元気が出ないわけがない。
いざと言う時にこれだと思うもの、自分を奮い立たせるものがあるのはいいもんだと思う。
それが周囲に臭いを振りまく餃子でも。
つくづく単純な男だと思う。
餃子で翌日は元気だ。
気に入った百円のボールペンやサインペンを見つければ一週間は機嫌がいい。
今日は餃子、自分で気に入った味付けをした餃子、これで明日は元気だ。
これから好きならば毎日餃子を食べたらよいと私に言ってくれた人がいたが、それでは家人が大変である。
でも、とりあえず今日は餃子である。
今日も至福な時間が流れた。