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『良識の範囲内』の今昔

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朝、NHKのニュースをラジオで聴くのが習慣になっている。

久しぶりに某電力会社の北陸でのお金の受取問題のことが流れていた。

この会社には知り合いが何人もいる。

皆気のいい良識も常識も持った連中である。

私が以前勤めたゼネコンもずいぶん仕事をしていた場所であったから、気になりいつもニュースを目耳にしてきた。

 

今回のことは、単に経営者のモラルの欠如と感覚の麻痺としか思えない。

以前勤めたゼネコンではずいぶんいろんなことを勉強させてもらった。

建設業界では無くなったとされる日本社会ではまだ残る因習ごとや役人との付き合い方もだ。

私に教えてくれた先輩方は嫌でもその中で生きていかねばならない人達だった。

「宮島、悪いことをしていると頭に入れて行動しろよ。」と口を揃えて教えてくれた。

父親が言うようなその一言で機会に遭遇するたびに考えることが出来た。

個人経営ならば自身で引責すれば済むが、組織で働く以上そうはいかない。

すべては少しだけ考えれば分かることだと思う。

 

ニュースでは全社員を対象に1万円以上の金品の受取を報告させると続けていたが1万円の基準て何なのだろうか。

100円のコンビニコーヒーでも同じ事だと思う。

1万円以下なら良いのか?、とこれだけ聴いていると勘違いしてしまう。

『良識の範囲内』という言葉が使われると思う。

社会人に成り立てで、世の中の右も左もわからない頃に営業所で事務をやらされていた。その時、何度か税務署や労基署の人間が抜き打ちで監査に来た事がある。

なぜか昼前だった。

事務課長に言われて千円ほどの弁当を用意した。

そして食べ終わると500円を置いて帰っていった。

それが役人が収賄にかからない『良識の範囲内』と聞いたが、ずっと間違っていると思っていた。

500円が良くて1億円がなぜ悪いのか?

いずれ感覚は麻痺していくだろう。

 

『良識の範囲内』は今も昔も変わっていないと思うのだが。