今年も色づく梅
毎年このゴールデンウィーク前の今頃、実家に帰って父母達との過ごし方を考えていた。
と言ってもどこかに旅行に出かけるわけでもなく、実家で料理をして皆で食卓を囲んでたわいもない話をして大阪に帰る日を迎えるのがいつもであった。
当たり前の普通の生活をするためのゴールデンウィークであった。
そのための計画であった。
人は平等に歳を取り、時間が過ぎるのは誰にも平等である。
そんな事がわかっていても計画通りに思いが進むことは少なかった。
過ぎ去って振り返ればなんともない事が渦中ではなかなか気付けないものである。
その時はその時で後悔をし、今は今でまた後悔をしている。
年齢とともに大切にしなければならないものが変わっていく。
それと親の介護などなかなか想定がしづらいものとの重なり方は様々であろう。
誰もが越えねばならない峠なのかも知れない。
何があろうとも毎年同じ営みを繰り返す自然が羨ましい。
今年も梅は色づいてきた。
信念を持ち、ブレることなくまっすぐに生きる人間のようにも見えるこの毎年の繰り返しを羨ましく思うのは私だけだろうか。