まだ私が会社に行っていた頃
実際、私が普通のサラリーマンをしていた頃の事を言っているとのではない。
何年かしたらそんな言葉が思い出話のように話しされるようになるのではないだろうか。
私の同年代以上が土曜日の半ドンを知っているように毎日会社に行っていた事を過去形で話をする日が来るのかも知れない。
二日酔いでも無理矢理起きてネクタイを首からぶら下げて、定期を持ってスーツ姿で満員電車に飛び乗る必要はなくなる。
植木等の世界は完全に銀幕の彼方の世界に行ってしまい、今すでに死語になりかかっている『モーレツサラリーマン』なんて言葉も辞書でも開かなければお目にかかる事は出来なくなるのだろう。
ネクタイやスーツでも、定期でも必要の度合いが変わってくる。
ブルックスブラザーズが破綻するのも理解できる。
タイムカードはどうなるのであろう。
裁量労働制の定義は変わるのであろうか。
働き方は変わり、無くなる仕事、新しく生まれる仕事があるだろう。
全ての業種で働き方が変わることは無いのであろうが周りが変われば何らかの影響は間違い無く受けるであろう。
仕事のスタイルが変わり、生活のスタイルが変わる。
拘束される時間が減って自由な時間や環境が出来ても案外それを活かすことが出来ないような気がする。
これまで集団で生きて来た人間のほとんどには、本来ならば同属意識を持てる会社のような組織にはまらないと不安が先に立ち、持つ力を発揮することは出来ないのではないだろうか。
それでも、中には働き方が変わることで周囲を気にせず仕事をして、これまで気が付かなかった自分のポテンシャルを引き出し伸びていく人間も出てくるようにも思う。
何をするにして良いことも良くないことも出て来る。
そしてその良さは時代が変われば尺度が変わる。
とりあえず、やってみなけりゃわからない。
そんな世の中に変わっていく中で波に揉まれて生きていく若者たちを大変だと思うが、羨ましさも感じる。