生きるなかで大切なこと
糸井重里が作った『くうねるあそぶ』という有名なキャッチコピーがある。
生きていく上で必要な三つであると思う。
独りで生きていけない母、兄を見てきて人間が生きていく必須は『食う、寝る、出す』の三つだと思ってきた。
この『出す』イコール排泄を誰かに頼らなくとも生きていける間は『あそぶ』ってのは大切だと思う。
でも私の思う『あそぶ』は遊興的な飲み食いや、ギャンブルなどではなく気持ちでの遊びなのである。
定年六十歳なんてのが死語なってしまった今思うのは楽しんで仕事をしたい、という事である。
思えば若い頃はマジメに一生懸命仕事した。
ストレスに追い詰められて、どこかの国の首長がなったような腸炎にもなり、生まれて初めて病欠という経験もした。
六十も過ぎてそんな病気に苦しむのは哀れなことである。
余裕を持って楽しんで仕事をすることぐらい楽しい事はないように思う。
父たちが六十でスッキリ定年出来ていた頃は六十を境にしての前後の差が大きすぎたように思う。
馬車馬のように働き続けてある日急に毎日が日曜日となってしまう。
ボケも早死にもあってもおかしくない。
そこだけ切り取って見てみると今の方がいいように思うが、ただ、いいのはその部分だけである。
皆がストレス無く、心地よく仕事もしながら歳を取っていければボケも減るであろう。
しかし、悲しいかなそんな世は来そうにない。
少なくとも私と私の周りはそんな理想に向かえるように努力したい。
個人主義ではない。
それで精一杯である。
皆が個々に同じ方向に向かえば全体がよくなるのだからそれでいいと思う。
『くうねるスッキリ』を維持し、『くうねるあそぶ』で長生きしたいものである。