大巨獣ガッパ
この季節一番美味しいアップルパイ、家内の好みは薄切りのリンゴではなく、ゴロゴロと角切りのリンゴの入ったアップルパイである。
ついでに私もご相伴。
目の前に現れた切り分けられたアップルパイは子供の頃映画で観た『大巨獣ガッパ』を思い出させた。
正義のヒーローが出て来てガッパをやっつける勧善懲悪ものではなく、人間に子ガッパを拐われた親ガッパが暴れ回るストーリーだったと思う。
主題歌も
♫火を吹く岩か、空飛ぶ島か、宇宙の神秘怪獣ガッパ〜
イントロからここまでを鮮明に記憶している。
最後は子ガッパと共に南の島に帰るという歌詞だったように記憶している。
歌詞に全てのストーリーがあったと思う。
『大巨獣』という形容も他には無いのではないだろか。
不思議によく記憶に残る映画である。
こんな時、あえてネットで過去に遡らないようにしている。
楽しかった過去の記憶がもし曲がったものであったらなんだか寂しい気がするからである。
曲がっていても、もうそのままでいい。
小学生低学年の頃だと思う。
両親と兄と日曜日にバスで豊橋まで出かけ、映画館に行き、帰りに駅前の丸物百貨店でケンカをしないように同じおもちゃを買ってもらい、中華料理店『天華』でスープ付きのチャーハンを食べて帰る当時の宮島家にとっては大掛かりなイベントであった。
この『ガッパ』がどうしてこんなに強く私の記憶に残るのかは分からない。
両親と兄の病状の悪化で、ある時期からあり得ることのなくなった幸福な時間だったからからかも知れない。
ガッパ親子が幸せに南の島に帰れて良かった。
・夫婦ガッパ