ビューティーサロン タイガー
最近引越したわが家の近所にこんな建物がある。
初めて見た時には立ち止まり、しばらく眺めていた。
右側には色あせた女性の絵、たぶん極彩色のペインティングがなされていたのではなかろうか。
ネーミングもさることながら、建物の妻壁の多くを使っての手書きの大きな女性の絵にはなんだか銭湯の富士山を彷彿させられる。
通り過ぎる人たちには馴染みの風景で、空気のような存在なんだろうが、私は何度通りかかってもしばらく見てしまう。
怖いもの見たさにも似ている。
そして気が付いた。
写真を指で拡大して、窓の鉄枠を見て欲しい。
なんと、富士山の装飾がされている。
長く建設業に携わって来たがこんなのは初めてみた。
やっぱり銭湯だ。
店の名前、『ビューティーサロンタイガー』は邦名に置き換えると、『美容室 虎』もしくは『美容院 寅』だろうか。
どちらにしてもこんな名前の美容院に行くのは勇気が要るような気がする。
表のシャッターの表記を見るとまだ営業しているようである。
ただ、私が通りかかる時には開いている事がまだ一度もない。
どんな経営者がいらっしゃるのか、これも半分怖いもの見たさで気になる。
いつの日かこのシャッターが開けられるその日が、コロナで無駄な外出を控えているここ最近の私の楽しみでもある。