スタンディングみや(でした。)

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兼題『嚔』くさめ

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『嚔』なんて漢字を初めて知った。

くさめ、高校の古典で出会った言葉である。

でもその時には漢字は出てこなかったような、、、

 

俳句の季語には不思議な言葉が時々ある。

今回もそうだった。

 

いつもの俳句投稿サイトの発表の週である。

今日は、投句者たちのお便りの日。

そして、私の文章。

 

◆今週のオススメ「小随筆」
 お便りというよりは、超短い随筆の味わい。人生が見えてくる、お人柄が見えてくる~♪

●クシャミの古語である『嚔』に縁のある人はそれほど多くはないだろう。 私も同様、高校の古文か、ずいぶん以前に風邪薬のCMで「くっさめ、くっさめ」とやっていたのを思い出すくらいである。 妙に頭に残っている『くっさめ』が 気になり調べると1985年のCMであった。 なんと私が社会人となった年である 基本的にテレビはNHK以外はみない。 思い起こすとこの時は会社の独身寮にいた。 食堂ではいつもテレビが付けっぱなしだった。  ここのテレビで旅客機の山中への墜落事故もみた。 盆休みに帰省もせずにずっと関連の速報をみていた。 それと同じテレビでみた『くっさめ』なのである。 私たちが社会人になった時代、バブル期にまっすぐに向かっている時代で忙しくて風邪など引いている間は無かった。 『くっさめ』など無縁の時代だった。 古語だからというわけではないが、この『くっさめ』にはゆるりとした時間の流れを感じる。 現在より、社会人になりたての頃、それよりも前の子どもの頃、それよりもずっと昔の『くっさめ』の時代。 今を逃げるわけではないが時々思い出さなければならない感覚だと思う。 遅れ出立した日本のデジタル化、ますます時間は速く進み、無駄は無くなってしまうのだろう。 そんな街中を、ビジネス街を『くっさめ、くっさめ』と、もちろんマスク着装だが、歩く老人がいたらふと我に帰り置いて来てしまった大切な時間を思い出せるかも知れない。/宮島ひでき